大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和31(あ)2989 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人中村護、同大庭登の上告趣意第一点は、違憲をいうが、原判決の維持した

第一審判決は、被告人の司法警察員に対する弁解録取書、被告人の司法警察員に対

する供述調書、被告人の検察事務官に対する供述調書の外、Eの被害届、Dの任意

提出書、領置調書、仮還付請書、証人A、同B、同C、同D、同E、同Fの第一審

公判廷における各証言を補強証拠として挙げており、これらの証拠により判示事実

を認定したことは当審でも十分肯認することができ、また被告人は東京中野簡易裁

判所裁判官の発した適法な逮捕状及び勾留状により逮捕、勾留をされたものであつ

て、所論のように被告人の自白を得んがためにのみ逮捕、拘禁をされたものとは記

録上認められないから、違憲の論旨はその前提を欠き上告理由としては不適法であ

る。同第二点は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張を出でないものであつて、刑

訴四〇五条の上告理由にあたらない。よつて同四一四条、三八六条一項三号により

裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和三二年一月三一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!